アニメを見ているときに時々見かける作画崩壊。「ヤシガニ」「キャベツ」と呼ばれることもあります。
ネット上ではある意味名物的に扱われる有名な作画崩壊アニメを紹介します。


伝説級の作画崩壊アニメ

作画崩壊したアニメの中にはあまりに悲惨なクオリティで伝説になった作品もあります。
「ヤシガニ」「キャベツ」「シートベルト」など伝説級の作画崩壊アニメを紹介します

シートベルト(ダイナミックコード)

2017年の乙女ゲーム発のテレビアニメ『DYNAMIC CHORD』は、通称「ダイナミック作画」と呼ばれる有名作です。

DYNAMIC CHORDの作画崩壊が話題の理由
  • キャラクターや物体のデッサンやパースが異常
  • 演奏シーンなのに絵が動かない
  • 脚本や展開も支離滅裂

自動車を運転するシーンでシートベルトが天井から出ているシーンは「ダイナミックシートベルト」と呼ばれています
そのほか、

ダイナミックカフェ(カフェが歩道をふさいでいる)や、

ダイナミック点字ブロック(道路上に点字ブロックがある)なども有名です。

近年まれに見る、伝説級の作画崩壊アニメと呼んでいいでしょう。

ダイナミックコードの作画崩壊を詳しく見る

キャベツ(夜明け前より瑠璃色な)

2006年の美少女ゲーム発のテレビアニメ『夜明け前より瑠璃色な~Crescent Love』の第3話「お姫様 料理対決!!」は通称「キャベツ」と呼ばれる作画崩壊アニメです

いじられ過ぎてMAD動画や解説動画も出ています。
作画崩壊についてバンダイビジュアルが公式に「メガミマガジン」紙面上で謝罪、200カット以上を修正すると告知する「キャベツ事件」にまで発展しました

ヤシガニ(ロスト・ユニバース)

1998年のテレビアニメ『ロスト・ユニバース』の第4話「ヤシガニ屠る」は、作画崩壊が「ヤシガニ」と呼ばれるようになった作品です

予算や納期が切迫した現場で動画品質が低下し、スケジュールや予算を維持するために韓国の孫請けスタジオに作画を丸投げした典型的な作画崩壊アニメです。

当時の監督が上層部との軋轢が起きたことをブログに書き込む(現在は削除済)と言われるなど、制作会社側に同情すべき要因もあったと言います。

いずれにせよ、『ロスト・ユニバース』のヤシガニ事件はメディアミックス業界に大きな禍根を残した作品となりました。

ヤシガニ事件(ロスト・ユニバース)と作画崩壊を詳しく見る

超時空要塞マクロス

1982年10月に放送開始した『超時空要塞マクロス』は、大規模な作画崩壊問題に発展しました。

マクロスが作画崩壊を引き起こした理由
  • 話数削減による内容再構成でスケジュール変更
  • スタッフの経験不足
  • 実験的なデザイン・演出
  • 同日スタート予定の『愛の戦士レインボーマン』の制作遅れの影響
  • 韓国スタジオ「スタープロ」の低品質な作画

さまざまな要因が重なり、高品質な作画の回と著しく低品質な作画の回に分かれる事態に発展しました。

ただし、板野サーカス(立体的な超高速戦闘アクション)や第27話「愛は流れる」の描写はアニメ史に残るシーンとして有名です

新人時代の庵野秀明氏(『新世紀エヴァンゲリオン』監督などを担当)が3ヶ月かけてワンカットを描いたこだわりのシーンは、名シーンとして視聴者をうならせました。

作画崩壊が有名なアニメ一覧まとめ

伝説級の作画崩壊アニメは低予算ゆえに起きた事件が多いです。
ただし、有名な人気アニメの中でも作画崩壊している回が存在します。ここでは、人気作品で作画崩壊した例をまとめました。

ドラゴンボール超

世界的な人気アニメ『ドラゴンボール』シリーズの『ドラゴンボール超』の放送当初は作画がひどいと評判になりました。

人気アニメなのに作画崩壊した原因は、予算の都合からフィリピンやインドなどの海外制作会社に外注していたことからだと言います。

海外アニメーターのスキルに加え、彼らがドラゴンボールを知らないことも作画崩壊の一因でしょう。

ただし、『ドラゴンボール超』の「宇宙サバイバル編」からは作画が改善されました。

ハイキュー!!

人気アニメ『ハイキュー!!』の4期は作画が変わったため「ひどい」と呼ばれることが増えました。

特に、4期15話では「身体が下を向いているのに、顔だけが上を向いている」といったトラブルが起きています。

普段は作画がよいだけにネット上では「ハイキュー!!の作画が悪いのは珍しい」という声も挙がりました。

「監督変更などが原因では?」と指摘されますが、たしかに作画崩壊が増えているようです。

プリキュア

プリキュアも多くの作画崩壊が発生しているアニメです。

伝説級の作画崩壊の例を見てみましょう。

ファンが多いアニメだからか、「作画崩壊直してみた」という方も登場しています。

七つの大罪 神々の逆鱗

人気アニメ『七つの大罪 神々の逆鱗』(第3期)は作画崩壊が話題になってしまいました。

エスカノールやキングのキャラクターの作画に問題が起きた理由を以下で紹介します。

七つの大罪アニメ第3期の作画崩壊がひどいと評判!作画が崩れた理由はなぜ?

ONE PIECE

『ONE PIECE』も多くの作画崩壊を起こしているアニメです。

https://twitter.com/gon_chan108/status/1180655835061477377

アニメの放送歴も長いからか、人物や物体の描写の手抜きが増えています。
特に、近年はフィリピンの制作会社に作画を外注しており、クオリティが低下しているのではないかという意見もありました。
また、『プリキュア』シリーズと同様、アニメの放送時間が日曜朝なので子どもが主要な視聴者ターゲットです。アニメの作画にこだわっても仕方ないと考えるのは妥当かもしれません。

サスケ(NARUTO-ナルト-)

『NARUTO-ナルト-』のテレビアニメは作画崩壊が多いと言われます。特に、有名なシーンがサスケの作画崩壊です。

ただし、サスケの作画崩壊は「中割り」によるもので問題がないと指摘するアニメファンもいます

中割りとは?

アニメーションにおける中割りとは、原画と原画の間の画のことです。
原画と原画の間の画を描くことで、実際にキャラクターなどが動いて見えるようにしています。
作画制作時の工程の一部で使われている用語です。

引用:アニメ業界情報局|アニメーションに欠かせない中割りとは

また、「作画崩壊ではなく、制作会社のぴえろの品質が低いのではないか?」という意見もあります。「凄い回を用意するために普段のクオリティを落としている」というファンならではのコメントも見られました。

参考:Yahoo!知恵袋|テレビアニメ 普段のナルトは何故あんなにも低クオリティーなんでしょうか?

アニメの作画崩壊はなぜ起きるのか?

なぜアニメの作画崩壊が起きるのでしょうか?作画クオリティが著しく低下してしまう原因を紹介します。

アニメーターの人材不足または予算の不足

アニメーターの制作ペースがアニメのペースに追い付かず、納期を守るために作画崩壊してしまうケースです。制作するアニメ数が多すぎたり、予算が低すぎてアニメーター不足になったりするときに作画崩壊が起きます。

古くは1974年放送のアニメ『チャージマン研!』にて作画崩壊が起きました。当時のアニメ制作予算が平均500万円のところ、わずか10分の1の50万円で制作していたためです。制作側もやる気をなくし、スタッフが海へ遊びに行くなどの問題も起きていたと言います。

海外(韓国・中国ほか)に外注

中国や韓国など、海外にアニメ制作を外注するときに作画崩壊が起きるケースも多く見られます。

アニメ制作中に作画監督がクオリティをチェックできないからです。海外への外注は低予算で制作を強いられるアニメでしばしば起きます。

ちなみに、海外制作で作画崩壊したアニメを「三文字作画」と揶揄されることもあります。韓国や中国の方の名前が三文字(姓1文字・名前2文字)で、彼らの名前がスタッフロールに列挙されるからです。

ただし、近年は韓国・中国のアニメーターのレベルも上がっています。作画監督が海外アニメーターのクオリティチェックがしやすい環境になったことも影響しているかもしれません。昔ほど三文字作画の悪影響はないと見てよいでしょう。

アニメファンが作画崩壊に過敏

作画がきれいなアニメが増えているためアニメファンの目が肥えたことが作画崩壊の原因」とする声もあります。

確かに、昔のアニメに比べると作り込まれた作品は増えました。それゆえに、作画崩壊している状態を過度に気にする方も多くなったのかもしれません。

また、作画崩壊したアニメはすぐにインターネット上で話題になります。昔と比べて気軽に録画できる文化になったことも作画崩壊が広まる一因だと考えられます。

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